かねてから私、当HP上でSEIKOのATは安くておもしろい!おもしろい!と言い続け、なおかつこういうWebショップビジネスに携わっておきながら、画像にて紹介出来ずにいたのですが、はたして今回暇な時間がかなりありましたので、とうとう写真を撮りながらやってみました (^^;
 興味のある方は、一度挑戦して下さい。ただ、都度注意事項等は書き添えているつもりですが、もし私のやり方を真似されて、失敗されたり、手をピンセットで刺してケガをされたり(経験者>私)して損害を負われても、私は一切の責任はお取りしませんので、心して挑戦して下さい。
 こういうHP上の情報の利用というのは、本来情報を取られる方自信の責任 (YOUR OUN RISK ! )で行うことが原則になっております。

もし「私は、ここの所をこうやるとうまく行った!」とかの情報は歓迎いたしますし、このページにも掲載させて頂きます。

重要:この文字盤の入れ替えは作業は旧7009ムーブメントの例ですから現行の7S26とは、全く違いますのでそのまま参考になりませんので、ご注意下さい。一応変更されている部分は「補足」として書き足しております。

※作業の前に注意!時計は精密機械です。作業はホコリ等なるべく少ない部屋 (寝室は絶対ダメ!)で行い、作業に入る前に机の上を雑巾で水拭きして、きれ いにしてから初めて下さい。


1. まず、国内TOOLのNO.10に出ているバンド工具で、ベルトのバックル部のバネ棒をはずして、作業をしやすいようにします。
※この時にバネ棒をはるかかなたへ飛ばしてしまわないよう注意して下さい。

 


2. 次に裏ブタ周辺についた手垢やヨゴレをブラシできれいに落とします。
こうしないと、裏ブタを開けた時にヨゴレがケース内部に入って来ます。(ブラシは歯ブラシ等でもOKです。写真は専用のもので200円です)
※あまりヨゴレがひどい場合は、中性洗剤をつけて水洗いして下さい。

    


3. 次に国内TOOLのNO.1と2の保持器と側開器を用意し、時計を下向きに保持器にセットして、側開器のツメのピッチを裏ブタの切り欠きに合わし、力いっぱい左方向(「の」の字の反対向き)に廻します。
※この時、出来れば保持器を付属のネジでしっかり固定した方がベターです。そうしないと力が分散し、うまく廻らなかったり、時計にキズが付きます。

すると思いのほか軽く廻りだしますので、完全に開けてしまわない内にもう一度ブラシでゴミを除去します。そしてゆるくなった裏ブタを今度は手で軽く廻して開けます。すると中からその価格が信じられない程、精巧なムーブメントが現れます。さすが世界のSEIKOです。
    


4.  ムーブメントが現れて、ゆっくりしているとホコリが侵入するので見とれている間もなく、次の作業に移ります。今度は、ピンセットか先程のバンド工具を用意して、リューズを引き抜きます。まず下の写真(左側)のリューズの内側を見て下さい。次に下の写真(真ん中)の矢印の所に左の写真に無かった突起が出ているのにお気付きでしょうか?これはリューズをいっぱい(二段)引くと、出てくるリューズ抜きボタンです。このボタンをピンセットの先かバンド工具の細い方の先で押しながら、下の写真(右側)のようにリューズを外側(矢印方向)に引き抜きます。「あら不思議、簡単に抜けま〜す」
   

4.補足:現行の「7S26/36」はリューズ抜きボタンの位置が上の写真とは逆になっていまして、(裏から見て)リューズの右側7〜8mmの所に変わってます。リューズを1段階引いたり入れたりすると動くので、それだとすぐ分かるかと思います。それで、このボタンはリューズを通常位置(押し込んだ状態)で、押すと抜けるようになっています。ちょうど押す部分がピンセットの先が当たるような窪みがありますので押しやすいです。


5. 次はムーブメントを固定しているプラスチックのガイド(中枠)をピンセットでつまんではずします。ここまでの作業を時計2本分並行して進めて下さい。

※その際、組み直す時の為にしっかり方向などを覚えておいて下さい。しっかり合わさないと裏ブタが締まらないし、リューズ芯を曲げてしまいます。

5.補足:現行の「7S26/36」からはムーブメントガイドが一体式になっていますので(ガイドが単独では外れないでムーブメントを引き上げると一緒に付いてきます)、作業が非常に楽になっています。 但し、7009の様に下側には抜けませんので、ムーブメントをピンセットでつまんで(リューズの左側7〜8mmの所にちょうどつまみやすい穴があります)、上に抜いて下さい。 


6. 次は、ムーブメントを指で押さえながら、本体を表向きにします。そうすればムーブメントの重みでケースからはずれます。「何と簡単なんでしょう!」「でも安心は禁物です!」「この時に最も文字盤にホコリが付きやすいのです!」
もしも付いた時の為に国内TOOLNO.28のハリケーンポンプか、カメラ屋さんなどで売っているチリ吹きを購入してホコリを吹き飛ばして下さい。間違っても息をおもいっきり吹きかけないで下さい。たいてツバも一緒に飛んできます。ツバが文字盤についてえらい目に会います(経験者>私)。ムーブメントが下にはずれたら、今度は素早く入れ換えます。はずした時と同じ要領でムーブメントを人差し指と中指に載せて慎重に上下方向を確認しながら、ゆっくりケース本体を上からかぶせます。
※この時ムーブメントは指の上に載せるだけで、決して指でつまんだりさわったりしないで下さい。文字盤に指紋が付いてしまうと取れません。


7. 時計ケース内に正しい(12・6時、3・9時の位置で確認)位置にセットしたムーブメントを今度は指で押さえながら、慎重に時計を裏返して下向きにします。そして先程はずしたプラスチッックのガイドをゆっくり入れます。
※この時にカイドをもと入っていた位置に正確に合わし、きっちり押し込んで下さい。


8. ガイドを入れたら次はリューズを挿入します。
抜いた時の逆の手順でやります。リューズ抜きボタンをピンセットで押しながらリューズを一気に挿入します。一番奥まで入ったら、ムーブメントを指で押さえて、1・2度リューズを引き、ちゃんと止まるか確かめます。

後は裏ブタを締めるだけです。
(その前に国内TOOLNo,31のシリコン塗布器で、パッキンにシリコンを塗布すると、パッキンが切れるのを防いだり、防水効果等長く持続します。)
裏ブタを静かに置き、いきなり側開器で締めないで、指で「そ〜」と廻すか、写真のように中心に指を添えてピンセットなどで切り欠きの所を引っかけて廻して(写真右)下さい。
一応締まったところで、ゴミなど入ってないかよーくチェックしてから、保持器にセットし側開器で力いっぱい閉めて下さい。そしてベルトのバックルをもとの位置にバネ棒でセットして

「ハイ!」出来上がりです。  
※保持器で閉める場合は、この時計のリューズの位置が4時位置の為保持器に引っかけて、リューズを曲げてしまわないように注意して下さい。


いかがでしたか? 「簡単でしょ!?」

今回使用した工具は側開器、保持器、バンド工具、ピンセット、ハリケーンポンプでした。ムーブメントをさわる際に文字盤に指紋などを付けない自信のない人は、指サックを付けて作業して下さい。


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